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渡海(とかい) 二十二 烟嵐(えんらん)をにじます森深き山に陣取り、事実上の遺言状をこんにおくった隆兼(たかかね)が明日の城攻めへの悲壮な決意を固めた頃、元就(もとなり)は水夫があつまったという報告を飯田義武から受けた。しかし川内警固(けご)衆の他の将たちが、「大殿。西風が強くなり時雨(しぐ…