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中古ハイエースが狙い目!! ちょうどいいグレードはこれ

2022年4月13日、トヨタハイエース(バン・ワゴン・コミューター)は一部改良を行い、安全性を向上させている。

 主な改良点は、パーキングサポートブレーキ(前後方静止物)の標準装備。そしてスーパーGL(バン)、GL(ワゴン)にLEDフロントフォグランプを標準装備化。ディーゼルエンジン車が燃費向上し、「平成27年度燃費基準+15%達成」と同時にエコカー減税の対象となった。

 ここでは、現行型ハイエースの中でも中古車の流通台数が多いバンモデルで、中古車として狙い目のグレード、ベスト3を紹介する。

文/萩原文博、写真/トヨタ自動車

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使い方に合わせて、様々な仕様が選べるのが魅力

中古ハイエースが狙い目!! ちょうどいいグレードはこれ
ハイエースバン2.0スーパーGLのフロントスタイル

 200系と呼ばれる現行型ハイエースバンは2004年8月に登場し、すでに18年が経過したロングセラーモデルとなっている。

 ハイエースバンのボディサイズは全長が4,695mm(一部4,840mm)のロングと5,380mmのスーパーロング。全幅が1,695mmの標準と1,880mmのワイド。
そして全高は1,980mmの標準ルーフ、2,105mmのミドルルーフ、2,240~2,285mmのハイルーフの3種類とバリエーションが豊富だ。

 さらにドア枚数は4ドアと5ドア、フロア形状はタイヤハウスの出っ張りがある標準とジャストローの2種類。加えて、乗車定員は2人、3人、5人、6人乗りと様々な使用目的に合わせて、選ぶことができる。

 グレード構成はエントリーグレードのDX、快適装備の充実したスーパーGLを用意。現在、搭載しているエンジンは2L&2.7L直列4気筒ガソリンエンジンと2.8L直列4気筒ディーゼルエンジンの3種類。組み合わされるトランスミッションは6速ATとなっている。

 販売開始から18年目を迎える現行型ハイエースバンはマイナーチェンジや一部改良を行っている。その中から注目度の高い変更を紹介する。

 最初のマイナーチェンジを行ったのは2007年8月のこと。全モデルのフロントグリルを変更するとともに、搭載するディーゼルエンジンは2.5Lから3Lへと排気量を拡大させ同時に、新長期規制に適合させた。

 またバンのスーパーGLにワイドボディ・ミドルルーフ車の追加やDXにGLパッケージを設定したのもこのタイミングだ。

 2010年に行った2度目のマイナーチェンジでは搭載するディーゼルエンジンの仕様変更を中心に、フロントグリル、ヘッドライト、フロントバンパーの形状を変更している。

 2012年4月の一部改良では、盗難防止システムのエンジンイモビライザーシステムを全車に標準装備し車両盗難の抑止力をアップ。2013年の3度目のマイナーチェンジでは、ヘッドライトを含むフロントマスクの変更に加えて、インテリアもセンタークラスターパネルを変更し、様々な情報を表示するマルチインフォメーションディスプレイを全車に標準装備した。また、バンのスーパーGL 2WD車はサスペンションのチューニングが変更されている。

 2014年12月の一部改良では搭載するガソリンエンジンにデュアルVVT-iを採用し燃費性能を向上。同時にATが従来の4速から6速へと多段化された。そして2017年11月の一部改良では、ディーゼル車のATもガソリン車同様に6速へと多段化されると同時に衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスP」を標準装備。

 ただし高速道路などで追従走行が可能な、レーダークルーズコントロールは採用されていない。2020年4月にはデジタルインターミラーを全車にオプション設定したのをはじめ、パノラミックビューモニターやインテリジェントクリアランスソナーといった運転支援装備をAT車にオプション設定するなど安全性を向上させている。

 そして、冒頭に書いたように2022年4月に一部改良を行い、安全性能や環境性能の向上を行っている。それでは、中古ハイエースバンのオススメグレードを紹介しよう。

流通台数は偏りはあるが、多彩なグレードはまんべんなく流通している

中古ハイエースが狙い目!! ちょうどいいグレードはこれ
中古ハイエースバンでオススメのスーパーGL

 現在、現行型ハイエースバンの中古車の流通台数は約3,850台と非常に豊富。平均価格は約278.3万円で、3カ月前の約269万円から値上がり傾向となっている。そして中古車の価格帯はロングセラーモデルだけに、約48万~約969万円と非常に幅広いのが特長だ。

 現行型ハイエースバンの中古車で年式別の分布を見てみると、最も多いのが2022年式の約693台。続いて、2016年式の372台、2017年式の約325台、そして2015年式の約281台となっている。

 流通台数の多い2017年式はディーゼル車のATもガソリン車同様に6速へと多段化されると同時に衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスP」を標準装備。そして2015年式はガソリンエンジンにデュアルVVT-iを採用し燃費性能を向上。同時にATが従来の4速から6速へと多段化された一部改良後に当たる。

 燃費性能や安全性能といった側面から考えると、現行型ハイエースバンは2015年式以降のモデルをオススメしたい。2015年式以降に絞っても中古車の流通台数は2,486台もあり、価格帯は約99.7万~約969万円となっている。

 現行型ハイエースバンの中古車のオススメグレードとして紹介するのは、2.0スーパーGL ダークプライムロングボディ。

 このモデルは2017年のトヨタセーフティセンスPを標準装備した一部改良を行った際に登場した特別仕様車。人気グレードのスーパーGLをベースに内外装をダークカラーで統一したモデルとなっている。中古車の流通台数は約77台で、価格帯は約153万~約488万円となっている。

 続いては、ベーシックグレードの2.0DX ロング。未塗装のバンパーを採用し、ツール感が強いが、カスタマイズのベース車として人気だ。2015年式以降の2.0DX ロングの中古車は約138台流通していて、価格帯は約100万~約519.8万円となっている。

 そして、ハイエースバンでオススメのグレード第1位は2.0スーパーGLロング。2015年式以降の中古車の流通台数は約128台に留まっているが、それは、特別仕様車のダークプライムIIなどの流通台数が増えているからだ。

 カラードバンパーを装着し、よりパーソナルユース仕様となっている2015年式以降の2.0スーパーGLロングの中古車の価格帯は約149万~約587万円。最安値の中古車でもまだ走行距離は13万kmなので、まだまだ活躍できる。

 運転支援システムを装着したモデルでも100万円台から購入できるようになっており、かなりバリュー感が出ている。

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