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JAF全国調査でわかった!! 一番「マナーがいい&優しい県」はあの県だ!!!

 本企画のきっかけはJAF調査の「信号機のない横断歩道でクルマが止まる割合は?」という県別データ。

 歩行者がいたら必ず止まる。当然のことだけど優しいじゃないですか。それを含め県別データをいくつか取り上げてみる。

※本稿は2022年1月のものです
文/ベストカー編集部、写真/ベストカー編集部、AdobeStock(トップ写真=hakase420@AdobeStock) ほか、協力/JAF
初出:『ベストカー』2022年2月10日号

【画像ギャラリー】47都道府県の「マナー」と「やさしさ」が見えてくる!! JAFの全国調査データをギャラリーでチェック!!(5枚)画像ギャラリー


■テーマ01「信号機のない横断歩道で歩行者が渡ろうとしている時、クルマを停止させるか?」調査

 最初のテーマは「信号機のない横断歩道で歩行者が渡ろうとしている時、クルマを停止させるか?」。

 日頃運転している時、よく遭遇する場面で、もちろん一時停止せずに通過すれば「2点で反則金9000円」。JAFではこれの最新調査を昨年行ったので、まず紹介したいと思う。

 全県の調査場所で、横断歩道を通過しようとするクルマを対象に調査。

 トータルの対象車両は8281台で、歩行者が渡ろうとする場面で一時停止したクルマは2534台(30.6%)。この数値が全国平均。2020年にも同じ調査をしており、それより9.3ポイント増加している。

「日本人、優しくなりつつあるじゃないか」と思うが、それでも依然として約7割のクルマが止まらない現実があるわけだ。

 そして、一番優しいというかマナーがいい県は長野県で、2016年の調査開始以来最高値の85.2%となったという。

●「信号機のない横断歩道でのクルマの一時停止率」ベスト3
・第1位…長野県(85.2%)
・第2位…静岡県(63.8%)
・第3位…山梨県(51.9%)
(2021年 JAF調査データより)

 歩行者がいたら停止するのは当然のことだが、データどおり7割は止まらない。片側一車線の信号機がない横断歩道の場合、自分のクルマが止まっても反対車線のクルマが止まらない、あるいは自分のクルマの後方のクルマが「なんで止まるんだろ?」と抜き去る……。ということも充分ありえる。

 歩行者は一台止まったから安心と思わず、充分注意して横断歩道を渡ってほしい。これは本当に大切なことだ。

■テーマ02「シートベルトをちゃんと着用しているか?」調査

ちなみに「一般道走行時のドライバーのシートベルト着用率」。さすがに各県とも100%に近いが、最下位は大阪の97.6%。こ、これはいけませんね……

 お次は「シートベルトをちゃんと着用しているか」という全国&県別調査の結果。

 JAFでは一般道路全国782カ所、高速道路全国105カ所で調査しており、そのなかから「一般道路走行時の後席シートベルト着用率」を取り上げたい(最新の2020年データ)。

 以下にベスト3を紹介しているが、まず驚くのは1位の群馬県でも61.8%ということ。

●「一般道走行における後席シートベルト着用率」ベスト3
・第1位…群馬県(61.8%)
・第2位…静岡県(59.4%)
・第3位…香川県(58.4%)
(2020年 JAF調査データより。ちなみに全国平均は40.3%

 義務化されているのにもかかわらず、全体的に低い数値。最下位の沖縄は約16%と……、がく然とする数値だ。

 大切な家族が乗る場合も多いはずなので、しっかりと装着しましょう!

■テーマ03「チャイルドシートを正しく取り付けているか?」調査

大切な家族を守るチャイルドシート。安心だよね~(ayaka_photo@AdobeStock)

 3つめのテーマも家族を守るための調査結果。チャイルドシートに関することだが、「チャイルドシートを正しく取り付けているか」の割合を県別に紹介したい。

 JAFが2019年に、全国99カ所、1万500台を対象にした最新のデータだ。

●「チャイルドシートを正しく使用する比率」ベスト3
・第1位…愛知県(88.1%)
・第2位…岐阜県(85.2%)
・第3位…山形県(84.4%)
(2019年 JAF調査データより)

 中部エリアの2県が2トップ! クルマ活用数が多いとされるエリアだけに納得の結果。

 ず〜っと下へいって、東京都が59.7%で43位と低いのは、電車などの公共交通網が充実し、逆にクルマ活用が少ないから……が要因かも?

 でもチャイルドシートはちゃんと付けましょう、ね!

■テーマ04「日の入り前後 時間別のヘッドライト点灯状況調査」調査

「オートライト」の重要性、しみじみと……

 最後はヘッドライトがらみのデータ。

 最新調査結果が2014年とやや古いが、全国で4万4910台を対象にしたという規模もあり、取り上げてみたい。

 各都道府県別の細かいデータはないが、今回は夕方、日の入り前後の時間別の点灯状況の結果を。

●「ヘッドライト点灯状況全国調査」データ(抜粋)
・日の入り5分前のヘッドライト点灯車率(10.3%)
・日の入り時間のヘッドライト点灯車率(22.8%)
・日の入り5分後のヘッドライト点灯車率(44.1%)
(2014年 JAF調査データより ※各数値、四捨五入しているため合計100%にならないものもあります)

 数字を見てややがく然とするのは、「日の入り5分前の薄暗いなかで10.3%しか点灯していない」こと。

 また、それ以上に驚くのは「日の入り5分後の点灯比率が44.1%」ということ!

 半分以上が暗いのに無灯火。自車の存在を伝えるためにも点灯を怠ってはいけませんぞ!

■まとめ 当たり前を当たり前に……!!

 横断歩道に歩行者がいればクルマを止めるか……ということをきっかけに「優しい&マナーがいい」ということを大きなテーマにして展開してきた。

 都道府県によってそれをやるかやらないかの意識が違うな〜と感じた次第(ある調査で上位の県が、ほかの調査では著しく成績が低かったりするケースがあるのも個人的には気になりました)。

 今回取り上げたのはマナーというより、やって当たり前のこと。当たり前を当たり前に。コレ、大切ですよ!


【番外コラム】長野県の女子高校生が実地調査!! 手を上げて渡れば約88%のクルマが止まる!!

手を上げて渡るベストカー編集部員。思えば子どもの頃はやっていた。実施すべし!

 JAF調査でも1位となった長野県。その長野県在住の女子高校生が2020年9月に発表した研究結果が興味深い。

「横断歩道で手を上げれば、クルマは約88%止まる」というもの。なぜ人がいるのに通過するクルマが多いのだろ? と感じたのがきっかけ。

 その後、運転する人から「歩行者に気づかないことがある」と聞き、ならば調べてみよう、と自宅近くの信号がない横断歩道で、自らが「歩行者役」となり調査!

●調査期間は5年間(つまり中学生の頃から実施している)
●横断歩道で渡る時、手を上げた場合と上げない場合を調査

 という内容で、その結果は……「手を上げない時はクルマの停止率は約35%だったのに対し、手を上げた時は約88%」。

 手を上げれば約9割のクルマが止まるという調査結果だ。彼女は県警へその調査結果とともに「マナーアップ運動」を提唱したという。凄すぎる。拍手!!

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