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渡海(とかい) 二十一 翌、九月晦日(みそか)、博奕尾(ばくちお)の隆兼(たかかね)は隆助や家来に、「明日はいよいよ城攻めじゃ。元就(もとなり)が渡海(とかい)せぬよう厳しく見張れと各水軍にはたのんでおいた。また、万一水軍が見落としても、山深くに潜んだ楽阿弥(らくあみ)たち外聞(とぎき)が必ず勘づ…