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 UDトラックス・クオンのベルトインシートは、長距離トラック用シートの名門として欧州で高い評価を得ているドイツのイスリングハウゼン社の技術をベースに、日本のドライバーの体型に合わせてシートの硬さや生地の仕様をオリジナルで開発したもの。

 名前の由来となっているベルトイン機構に加えて、多彩な調整機能を備えているのも大きな特徴だ。

 なんだかスゴそうなベルトインシートとはどんなものなのか? 5月12日〜14日までパシフィコ横浜で開催された「ジャパントラックショー2022」のUDブースで実物をレポートした。

文・写真/トラックマガジン「フルロード」編集部


理想のドライビングポジションを実現するベルトインシート

ベルトインシートのベルトイン機構

 最新の国産大型トラックにはさまざまな機能が盛り込まれた高機能シートが装備可能。高機能シートとは、多彩な調整機能により体型や好みに応じたドライビングポジションが可能となっているシートのことだ。

 国内では、日野プロフィアと三菱ふそうスーパーグレートが2017年の平成28年排ガス規制対応に伴う全面改良を機に高機能シートを設定。いすゞギガも2019年12月の改良を機に高機能シートを設定した。

 また、UDトラックスも2021年のUDアクティブステアリングの設定と同時期に「ベルトインシート」を設定。これにより国産大型トラック全モデルに高機能シートが設定されたことになる。

 クオンのベルトインシートは長距離トラック用シートで知られるドイツのイスリングハウゼン社製で、日本のドライバーの体型やニーズに合わせてシートの硬さや生地の仕様をオリジナルで開発したもの。名前の由来となっているベルトイン機構に加え、もちろん多彩な調整機能も備わる。

 ちなみにUDトラックスおすすめの調整方法は、まず体型や手足の長さに応じてシートの前後位置と座面高さを調整し、背もたれやアームレストの角度を調整。さらに腰部の硬さやシートエアサスの硬さを調整し、最後にシート全体のチルド角度と座面の前後位置を調整したらセッティング完了。

 降車時はエアダンプバルブスイッチを押すことでシートエアサスのエアが抜けてシート座面が下降。乗車後はもう一度スイッチを押したら自動的に元の位置に戻るのが便利だ。

 また、シートベルトがシート本体に固定されるベルトイン機構は従来のピラー付シートベルトに比べて装着時の圧迫感が少なく、走行中の揺れによる締めつけ感や擦れも少ないのが特徴。ストレス軽減に効果を発揮しそうだ。

 なお、ベルトインシートはオプション設定。豪華内装のカスタム仕様には標準装備となる。

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