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<p>犬の行動は品種が違っても大きな差はないことが研究で明らかに</p><p>犬の行動は品種が違っても大きな差はないことが研究で明らかに</p><p>これまで、犬は品種によってそれぞれに行動に特徴があると考えられてきましたが、新たな研究により、品種による行動の違いはあまりないことが示されています。</p><p>サンプルは合計で1万8385頭分あり、49%が純血種でした。研究チームがこのうち2155頭の遺伝データを分析したところ、行動のばらつきのうち、品種により説明がつけられるものは約9%でした。 このことについてカールソン博士は「多くの場合、品種による大きな違いは見られませんでした」とコメント。一方で、「ある品種しかしない行動」というのはないものの、たとえばビーグルは遠ぼえすることが多く、ピットブルやレトリバーは人間的社交性に優れていて見ず知らずの人とも気楽に過ごせるといった傾向がみられました。また、祖先に由来する「違い」もあり、牧羊犬として用いられてきた品種は他の品種に比べて人に従順だったとのこと。 しかし、こうした違いは個体によっての差も大きく、「こういう品種だから、こういう行動をするだろう」と予測することは困難です。 研究チームは、遺伝子が関係するのかを調べるため、特定の品種が祖先の雑種犬の行動分析も行いました。その結果、ある種の形質が他の形質に比べて強い遺伝的要素を持つことが明らかになりました。たとえば、水に濡れても平気な雑種犬は、祖先に泳ぎが得意として知られるラブラドール・レトリバーがいたとのこと。ただし、社交性などとは関係が見られず、すべての行動が遺伝するわけではないことも明らかになりました。 こうした結果について、カールソン博士は「祖先の品種による行動や性格への影響を気にするよりも、あなた方の目の前にいる犬を気にするべきです」と述べました。 なお、研究に関与していないリンカーン大学の獣医行動医学者ダニエル・ミルズ教授は「遺伝子は集団についての洞察を与えるものですが、個別のことについてはあまり明らかになりません」と語り、「犬の攻撃性に遺伝学がほとんど関与していないのは驚くべきことではない」として、特定の犬の品種を対象とした法律を批判しています。 この記事のタイトルとURLをコピーする</p>