産業研究院は30日、「下半期経済産業見通し」で今年の貿易収支が158億ドルの赤字を出すだろうと予想した。研究院の予想通りならば米国発の金融危機があった2008年の133億ドルよりも赤字幅が大きくなる。過去最大の貿易赤字を出したのは通貨危機直前の1996年の206億ドルだった。
産業研究院は昨年11月の見通しでは今年の貿易収支が2021年の293億ドルの黒字より黒字幅がむしろ小幅に増え325億ドルの黒字と予想した。だが6カ月ぶりに予想数値を大幅に引き下げた。公共機関のうち最近今年の貿易収支見通しを出したのは産業研究院が唯一だ。
産業研究院は今年の輸出額が7038億ドルと初めて7000億ドルを突破し、1年前より9.2%増加するが、ロシアのウクライナ侵攻と中国の封鎖措置などで増加率が大きく減ると予想した。だが輸入額は7196億ドルで、原材料・穀物など1次産品と中間財価格上昇により1年前と比較して17.0%と大幅に増え輸出額を上回ると予想した。
今年の貿易収支を赤字と予想するのはそれだけ最近の原材料価格上昇傾向が深刻だという意味だ。韓国は原材料を外国から仕入れてこれを再加工して販売する中間財産業が多く、特別な状況がなければ1年単位で貿易赤字を見ることはない。実際に2000年代に入り韓国が年間で貿易赤字を記録したのは外部から経済衝撃があった2008年が唯一だ。
特に過去の物価上昇は主に原油価格に限定されたが、最近ではエネルギーだけでなく鉱物など原材料・副材料全般に拡大していることが貿易収支悪化をさらに深めたと分析される。産業研究院のキム・バウ専門研究員は「過去2011年にも国際原油価格が急騰したことがあるが、最近のように原油価格だけでなく原材料全般の価格が上がったことはなかった」と説明した。
最近高止まりが続く国際原油価格は下半期にさらに上がるものと予想した。輸入額負担を増やすウォン安傾向も下半期に続くものと産業研究院は予想した。産業研究院は今年のウォン相場を1ドル=1250ウォン前後と予想した。
貿易収支だけでなくマクロ経済主要指標もほとんどが下方修正された。産業研究院は昨年11月に2.9%と予想した今年の経済成長率を今回の発表で2.6%に引き下げた。ただし民間消費は3.2%から3.3%と前回の見通しより小幅に上げた。
有力国策機関が今年の貿易赤字を予想し、経常収支と財政収支が赤字となる「双子の赤字」の懸念も再び大きくなっている。経常収支は輸出入だけでなくサービス、第一次所得収支まで含む。産業研究院が予想した今年の貿易赤字幅は経常収支全体を赤字に回すほど大きくはない。ただ経常収支は貿易収支に左右される傾向が大きく、貿易赤字幅が下半期に予想より拡大するならば経常収支も赤字に転落しかねない。
すでに財政収支は新型コロナウイルス支援対策で今年4年連続の赤字が確実視される。もし今年双子の赤字となるならば通貨危機を体験した1997年から25年ぶりとなる。
https://japanese.joins.com/JArticle/291631?servcode=300§code=300
引用元: ・【中央日報】韓国、今年158億ドルの貿易赤字予想…金融危機当時より深刻 [5/31] [昆虫図鑑★]
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