松井一郎大阪市長に訴えられた水道橋博士「権力者による口封じイジメなくす『反松井一郎法』作る」口頭弁論

「反維新タイガース」だというトラの顔を模したマスク姿で松井一郎・大阪市長との民事裁判のために大阪地方裁判所に入る水道橋博士（カメラ・渡辺　了文）

　国政政党・日本維新の会代表の松井一郎大阪市長がインターネット上で名誉を棄損され、精神的被害を受けたとして、お笑いタレント・水道橋博士に対して５５０万円の損害賠償を求めた民事訴訟の第１回口頭弁論が３０日、大阪地裁で開かれ、被告の博士が出廷した。

　博士は「ＳＵＩＤＯＢＡＳＨＩ　ＫＩＤ」と書かれたＴシャツにジャケット、キャップ、「反維新タイガース」（博士談）というトラの顔を模したマスク姿で入廷。参院選に比例代表で出馬予定のれいわ新選組の支援者らと被告席から手を振り合った。原告の松井氏は出廷しなかった。

　裁判長から口頭弁論の準備手続きなどの調整があったのみで、８分で閉廷したが、博士は最後に手を挙げて「松井一郎さんはいらっしゃっていないのですか。（原告代理人が）マスクをしているので分からない」とツッコむと、傍聴席がにぎやいだ。

　裁判所を出た博士は「法廷は、１９９６年の変装免許証事件（刑事事件、罰金刑）と合わせて２回目。漫才より楽」と笑ったが、松井氏の不在に「１回も出てこないですよね。（私人の）痛みをまるで知らない」と不満を漏らした。

　松井氏の訴状を要約すると、ＹｏｕＴｕｂｅ上の維新のウワサに関する動画を見た博士が今年２月に「維新の人たち＆支持者は事実でないなら今すぐ訴えるべきだと思いますよ（笑）」とツイッターで投稿し、「維新の闇　経歴ヤバすぎ」の題名と松井氏の写真に加え「強姦疑惑」とテロップが書かれたサムネイルが添付されていた。原告側はこれに対し「一般閲覧者は、あたかも、原告が『過去に女性を強姦した』という本件犯罪事実が事実であるような印象を受ける」と主張している。

　松井氏側は博士の投稿が約４０００人にリツイートされて拡散されたことも問題視。一方で、動画作成者は反省しているとして告訴していない。

　博士側は「ほとんど唯一の争点はサムネイルが『松井氏が強姦をした』と読めるか」と首をかしげている。

　博士は報道陣や支援者に対して会見を開き、「訴えられたことがないので心臓がパクパクするような恐怖心があった。週刊文春の松井市長の『裏口入学』報道も訴訟に至っていない」と不満顔。「ワースト市長。公人と私人の区別もついていない」と松井氏を批判し、「裁判過程はブラックボックスだが、僕にはできない。裁判を劇場化する。何が問題化をいい続ける。食らいついたら離さない。相手が謝るまでやる。追う者より追われる者の方が強い」とファイティングポーズを示した。

　参院選に当選したあかつきには「反スラップ法を作る。権力者の私人に対する口封じのイジメをなくす。あきらめない。『反松井一郎法』でもいい」とジョーク交じりに強調し。選挙戦では大阪も訪れる予定で「松井さんの悪口？　もちろん言います。維新は不祥事のデパート。反社勢力だ」と毒舌を吐き、「国会議員になって松井市長と公開討論をしたい」と息巻いた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/214e41ba6422248f8b2bcf30cf10a0cca01942eb

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