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ミハエル シューマッハがかつて所有していたとされるフェラーリが、スイスで売りに出されている。460馬力のカリフォルニアには、シューミのロゴが刺繍されているほどだ。

ミハエル シューマッハのサービスカー、「メルセデスC 63 AMGエステート」がとんでもない値段でオークションに出品されてから、わずか3カ月しか経っていないのに、もう次のシューミカーが売りに出されている。460馬力の「フェラーリ カリフォルニア」だ。

フラッシュバック: 2022年2月3日、パリでミハエル シューマッハが2010年にドライブした457馬力の「メルセデスC 63 AMGエステート」のハンマーが振り下ろされた。最高入札額はわずか27,600ユーロ(約380万円)と、想定外のとんでもなく安い価格だった。専門家の間では、10万ユーロ(約1,400万円)以上の売却価格が予想されていたが、実際には、非常に安く買いたたかれた。

6.2リッターV8エンジンを搭載したステーションワゴンは、当時の雇用主から社用車(サービスカー)として支給され、つまりメルセデス・ベンツAGに登録されていたため、実際には、シューミが「C 63」を正式に所有していなかったことが最大の理由だろう。

2009年から2012年までフェラーリを所有していたシューミ

しかし、この「フェラーリ カリフォルニア」は別格だ。2009年に発売された「フェラーリ カリフォルニア」は、ミハエル シューマッハ自身が開発に携わっただけでなく、彼のプライベートコレクションとして購入されたものだからだ。

フェラーリ カリフォルニアには珍しいストライプが追加で施されている。ハンドペイントのエレメントは、458スペチアーレや488ピスタなどの特別モデルでよく注文される。

ディーラー「Boutsen Classic Cars」によると、マイケルは、2009年から2012年までこのカリフォルニアを所有しており、7度のF1ワールドチャンピオンに輝いた彼は、当時のレーシングカーの塗装とは対照的に、「ロッソコルサ」ではなく、「アルジェントヌルグリンク」という高貴なシルバーをオーダーすることに決めたという。

ヘッドレストにシューミのロゴ

シューミは、カブリオレに個性を与えるため、「グリジオフェロ」のストライプ(カリフォルニアでは珍しいオプション)と、ホワイトステッチを施したグレーのインテリアを注文した。また、ヘッドレストにはミハエル シューマッハのロゴがあしらわれている。

ヘッドレストにはミハエル シューマッハのロゴが刺繍されている。シューミは2009年から2012年にかけて、このフェラーリを所有していたと言われている。

「カリフォルニア」のボンネットには、最高出力460馬力の4.3リッター自然吸気V8が搭載され、1,765kgのフォールディングルーフカブリオレを最高310km/hまで加速させる。シューミの後、フェラーリが何人のオーナーの手を経たかは不明である。スイスでは、15,643kmの走行距離で販売されている。

シューミのカリフォルニアはいくら?

販売店では「ご要望に応じて」と書いてあり、販売価格は憶測の域を出ない。ドイツでの「フェラーリ カリフォルニ」の中古車は、10万ユーロ(約1,400万円)弱から市場に出回っている。走行距離が2万km未満の個体は稀で、価格は12万5000ユーロ(約1,750万円)以上する。

このフェラーリは、史上最も成功したレーシングドライバーが所有していたと言われているので、価格はかなり高くなるはずだ。

Text: Jan Götze
Photo: Boutsen Classic Cars