| クルマが複雑化すればするほど開発が難航することになりそうだ |
よくよく考えるとエアバッグが閻く条件を設定するにはかなり複雑なプロセスが必要である
さて、マクラーレンF1の設計者であるゴードン・マレー氏。
現在は自身の名を冠した自動車メーカー「ゴードン・マレー・オートモーティブ(GMA)」を主催しており、その市販車第一号となるスーパーカー、T.50の開発を進めています。
これまでにもその開発状況を収めた動画を公開してきましたが、最新版であるエピソード15ではエアバッグのキャリブレーションを行う動画が公開されており、ダリオ・フランキッティが様々な条件にて走行中のクルマへと衝撃を与え、エアバッグを閻く「条件」を決めるためのデータ収集を行う様子が収録されています。
エアバッグの展開設定はけっこう繊細
なお、エアバッグがどういった条件で展開するのかは自動車メーカーによっても異なるかと思われ、過去にはサーキットを走行中のシボレー・カマロのエアバッグが(どこにも衝突していないのに)勝手に開いてしまい、逆に事故を誘発しそうになる動画が公開されていますが、GMA T.50は尋常ならざるレベルのGがかかる状況でも走行が可能だと思われ、「サーキット走行中に勝手にエアバッグが開いてしまう」状況は避けたいところ。
GMA T.50のエアバッグ設定はこんな環境にて情報を収集中
そして今回の動画にて行っているテストを見てみたいと思いますが、こちらは「ベルジャン・ペイブ(ベルギーの歩道)」と題された石畳の上を走行中(こういった名前がついているところを見ると、ベルギーの石畳はゴツゴツで有名なのかもしれない)。
こちらは「野生の猪」にぶつかるという設定(イノシシの代わりになるよう、バッグに重量物を詰めて代用)。
波状路での高速通過(波状路はウォッシュボード=洗濯板と表現されている)。
そしてこちらはカーブ中に「縁石ヒット」を再現するの図。
さらには路上に設置された突起物もハイスピードで通過(この突起はスリーピングポリスマンというらしい)。
木製のジャンプ台からもテイクオフ。
路上の窪みに突っ込んだり・・・。
砂利の山にも突入!
エアバッグが閻く条件の設定を行っているので「想定の範囲を超える」事故を意図的に演出しているということになりますが、意外とT.50が丈夫なのにはちょっとびっくり。
それでもクルマにかかる負担は相当に大きく、しかしそれ以上に負担がかかったのは運転していたダリオ・フランキッティなのかもしれませんね。
もちろんT.50の各部にはダメージが及んでいるものの、データ取得後にはちゃんと修理してスタッフのトレーニングに使用されることになるといい、その役目を終えた後には自社の博物館に収納される、とアナウンスされています。
GMA T.50に過酷な試練が与えられる動画はこちら
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