2030年までに、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標「SDGs」。
テレビ朝日の番組『しあわせのたね。』 では、さまざまな課題に取り組み、くらしを未来へ紡ぐ“はじめの一歩”を実践する人たちを紹介している。
5月14日(土)の放送では、廃棄ロスを活用する料理人の取り組みを特集した。
◆行き場をなくした魚を美味しく調理
池田保和さんが料理長を務める「築地もったいないプロジェクト魚治」では、市場で買い手がつかなかった魚を仕入れ、美味しく調理・提供している。
この日も15種類の魚が豊洲市場から到着すると、早速チェック。北海道で水揚げされたあまり知られていない“ドンコ”という魚を使って、ショウガの風味がピリッときいた甘辛い煮つけを調理した。
「行き場をなくした魚を減らすために、その魅力や美味しさを知り、食材に合った調理法を考えて、お客さまに提供できるようになりました」(池田さん)
池田さんがこの活動をはじめたきっかけは、豊洲市場で年間数十億円も出る「未利⽤⿂」を美味しく還元したいと思ったことだった。
「日本は一番フードロスと破棄が多いんですよね。市場のピークが終わったぐらいの8時9時でも結構品物が残っているんですよ。それをどうにかしたいということで、全店舗で売れ残りを仕入れました」(池田さん)
廃棄されてしまう魚の多くは、⼿間をかけたり⼯夫すれば美味しくなるものばかり。池田さんはそんな魚を美味しく生まれ変わらせることで、「海の恵みをすべての⼈に知ってもらいたい」と話す。
「私たちはあくまできっかけであって、このプロジェクトが広まっていくことが理想です。飲食店の“もったいない”を通じて、みんながその意識を高めて、もったいないが当たり前な未来を作り上げていきたいと思っています」(池田さん)
なお、『しあわせのたね。』次回5月21日(土)の放送では、使用済みのプラスチック容器を回収し、東京オリンピック・パラリンピックの表彰台に再利用した企業を特集する。