ゴールデンウィーク明けは、クルマを所有している多くの人に、自動車税の納税通知書が送付されてくるタイミングだ。しかもこの自動車税は新規登録から13年経過すると割増しとなり、旧いクルマを大切に乗っている人にとってたまらない税金だ。
この年に1度支払う自動車税をはじめ、ガソリン代や駐車場代、自動車保険代、メンテナンス代などが必要となり、2年に1度車検費用も発生するのだ。
こういったランニングコストを考慮すると、購入するクルマの価格は年収の半分以下に抑えるというのが目安と言われている。最近では、ローンで購入する人も多くなっているが、月々の支払い額を考えるとクルマの価格は年収の半分以下に抑えた方が、生活を逼迫する可能性は低くなる。
そこで、今回は年収300万円で狙える予算150万円の中古車の中から、かつて一世を風靡した人気モデルを3つのカテゴリーからピックアップした。
文/萩原文博、写真/マツダ、萩原文博
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新車が苦戦しているので中古車が魅力的な現行型フィット
まず紹介するのは、コンパクトカーだ。元々、コンパクトカーは新車時価格も200万円台ぐらいなので、予算150万円で中古車を探すと運転支援機能が充実した現行モデルが狙える。
そこで、予算150万円で狙える国産コンパクトカーのベストバイモデルはホンダフットだ。現行型フィットは2020年2月に登場。画期的なセンタータンクレイアウトを継承し、広い室内空間を実現するだけでなく、ミニバンに匹敵するシートアレンジを可能としているのが特徴だ。
現行型フィットに搭載されるパワートレインは1.3L直列4気筒DOHCエンジン+CVT。そしてe:HEV(イーヘブ)と呼ばれる最高出力98ps、最大トルク127Nmを発生する1.5L直列4気筒DOHCエンジン+駆動用・発電用2つのモーター+CVTというハイブリッドシステムの2種類。
全モデルで駆動方式は2WD(FF)と4WDを設定し、燃費性能はWLTCモードで1.3Lガソリン車が17.0〜20.4km/L。e:HEV車は23.2〜29.4km/Lという優れた燃費性能を実現している。
運転支援システムは、先進の運転支援システム「ホンダセンシング」を全車に標準装備。先代の8つの機能に加えて、後方誤発進抑制機能やオートハイビーム、そしてホンダ初となる近距離衝突軽減ブレーキを搭載し、全11の機能が搭載されている。
SUVテイストのクロスターを除いた4モデルは、グリルレスのフロントマスクがやや不評で新車の販売が苦戦している。その影響もあって、現行型フィットの中古車は割安感が高い。
現在、現行型フィットの中古車は約1,630台流通していて、平均価格は約185.5万円だ。そのうち、約190台が予算150万円で狙えるようになっている。
グレードで最も多いのがエントリーグレードの1.3Lガソリンエンジンを搭載したベーシックで、次いでホーム。ハイブリッド車はわずかながら流通しているが、1.3L車がメインだ。
ベーシックでも運転支援システムの「ホンダセンシング」は標準装備となっているので、購入後の満足感は高い。
タフギア感を強調した2Lガソリン車のエクストリーマーXが狙い目
続いては現在、人気沸騰中のSUVからは現行型日産エクストレイルをピックアップ。現行型エクストレイルは2013年12月に登場し、9年が経過したSUVのロングセラーモデルだ。
搭載されているパワートレインは、2L直列4気筒ガソリンエンジン+CVTのみだったが、2015年4月には2Lガソリンエンジンと1モーター2クラッチを組み合わせたハイブリッド車を追加した。駆動方式はグレードによって2WDと4WDを用意し、乗車定員は5人乗りを中心にガソリン車には7人乗りの3列シート仕様も用意されている。
現行型エクストレイルは、2017年6月には初のマイナーチェンジを行い、内外装の変化に加えて高速道路などで、アクセル、ブレーキ、ハンドルを自動的に制御し同一車線での高度な運転支援を実現したプロパイロットを設定。
そして2020年1月には一部改良を実施し、運転支援システムのデバイスとして、単眼カメラに加えてミリ波レーダーを採用。その結果、衝突被害軽減ブレーキの夜間時の性能やプロパイロットの性能も向上させている。
現在、現行型エクストレイルの中古車は約3,784台流通していて、平均価格は約182.8万円。中古車の価格帯は約79.8万〜約359.9万円となっている。
そのうち、予算150万円に絞っても約910台と非常に豊富だ。年式の初期型だけでなく、2017年6月のマイナーチェンジ後のモデルも狙えるのは魅力。
パワートレインは2Lガソリン車が中心で、ハイブリッド車は約89台。価格帯は約109万からとなっている。特にアウトドアに頻繁に出掛ける人ならば、防水シートを採用したエクストリーマーXがオススメ。外観もタフギア感を強調しているが、利便性の高い装備が充実している。
かつてエスティマのライバルだったマツダMPV
最後はファミリィカーとしてのニーズが高いミニバンからは、マツダMPVをチョイスした。最終型となったMPVは、2006年〜2016年まで販売されたミニバンだ。
ミニバンでもマツダが掲げる楽しい走りを実現するために、フロントサスにはマクファーソン式ストラット、リアサスにマルチリンクとスポーツカーと同様のサスペンション形式を採用するこだわりようだ。
デビュー当初は、最高出力245psを発生する2.3L直列4気筒直噴ターボと最高出力163psを発生する2.3L直列4気筒自然吸気という2種類のエンジンが用意されていたが、ターボはモデルライフの途中で廃止されている。
組み合わされるトランスミッションが2WD車はデビュー当初は4速ATで2008年のマイナーチェンジで5速ATに変更。ターボ車と4WD車は6速ATと駆動方式によって異なっているのが特徴だ。またフラッグシップミニバンらしく、オットマンを採用したスーパーリラックスシートなどを快適装備が満載だ。
現在、最終型MPVの中古車は約280台流通していて、平均価格は約40.7万円。中古車の価格帯は約10万〜約180万円となっている。そのほとんどが150万円以下で購入可能となっている。
2008年1月に行ったマイナーチェンジ以降の中古車が中心で、グレードは23Sが最も多い。ターボエンジンを搭載した23Tも約48台流通している。狙い目は本革シートやパワーリアゲートなど快適装備が充実したLパッケージ。
現在はミニバンをラインアップしていないマツダだが、マツダらしいこだわりが詰まったミニバンをチョイスしてみるのもいいだろう。
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