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AMDのオンタリオ州マーカムにあるオフィスでは、次世代のSoC検証エンジニアを募集している。そしてその求人情報に「ゲーム機の名前とグラフィックチップ」についての言及があることから、次世代ゲーム機用のSoCが既に開発中ではないかと憶測が広がっている。

「XBOX™、PlayStation™、および最新のRDNAファミリーグラフィックスチップを駆動するチップの背後にあるチームは、次世代チップ開発プロジェクトのためにカナダのマーカムの場所に採用しています!」と、AMDの求人情報には書かれている。

AMDの分類では、APU、CPU、GPU、カスタムSoCはすべてシステムオンチップに分類されている。そして、オンタリオ州マーカムにあるオフィス(GPUとコンソールSoCを開発するATI Technologiesの旧本社)の歴史的な専門性を考えると、まさにGPU SoCとコンソールSoCという2種類のSoCの開発に携わる業務であると推測される。

そして、求人情報ではGPUよりも先にXboxとPlayStationのSoCに言及していることから、AMDがMicrosoftのXbox Next(第5世代Xbox)とSONYのPlayStation 6向けのシステムオンチップをすでに開発しているのではないかとの憶測を呼んでいる。

実際、過去にはPS5の改良版が現在開発されているとの噂も流れていたことも憶測に拍車をかけている。

SoCの検証工程では、設計を確定し、製造に送り出す前に、設計が計画した仕様(性能、熱、電気などの特性を含む)に適合しているかどうかを検証する。SoCの検証作業はチップ開発の比較的後期に行われるため、AMDが今ゲーム機用SoCの検証エンジニアを募集しているとすれば、このSoCは2~3年前から開発され、2024年に量産される予定だということになる。

通常、全く新しいCPUやGPUをゼロから作るには、4~5年程度かかります。そのため、Microsoftおよび/またはSONYが、ゲーム開発者から次世代ハードウェア(PlayStation 5とXboxシリーズX|S)に関するフィードバックを聞かずに、2019年、あるいは2020年に次世代コンソールSoCの開発を発注したとは考えられない。AMDが今、コンソールSoCに携わるエンジニアを探しているとしても、そのコンソールSoCは次世代機に採用される物ではなく、むしろ現行機のSoCをアップデートする物と考えられる。おそらく、MicrosoftやSONYは、2024年~2025年頃にXboxやPS5の改良版を提供したい、あるいはチップの改良によりコストを削減したいと考えているのではないだろうか。

もしくは、AMD の分類では、GPU も SoC であることを念頭に置くと、オンタリオ州マーカムのオフィスは、2024 年に予定されているチップ (RDNA 4?) に取り組む検証エンジニアを探しているに過ぎないのか知れない。

現在、次世代の複雑なSOC設計に取り組むチームの一員となるシステムオンチップ検証エンジニアを募集しています。成功した候補者は、シミュレーションおよびハードウェアエミュレーション環境で機能、電力、およびパフォーマンスの側面について次の職務を実行するSOC検証で重要な役割を果たします。」と求人票は続けている。

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