知らない場所へ行く際にどこまで交通機関を使うか迷う人も多いだろう。駅に到着してから徒歩なのか? それともバスを使うのか? 実際にバスマガジンスタッフが土地勘のない名古屋で行われたドミノ・ピザのイベント「産直ドミノ」に向かい、バスに慣れた人がどのようにたどり着くか調べてみた。そして「産直ドミノ」では子どもたちが実際にピザ作りに挑戦できる!
文/写真:古川智規(バスマガジン編集部)
ラストワンマイルをバスマニアはどう解決するのか
どこか行ったことのない場所に赴く際には地図アプリや乗り換えアプリでルートを調べ、それを信じて行くことになる。しかしよく見ると最寄りの駅から徒歩10分以上だと「もしかしたらバスがあるかも?」と思ってしまうのがバスマニアなのかもしれない。
このラストワンマイルが乗り換えアプリに出てくれば問題はないのだが、バスの本数が少なく目的の時刻に合わない場合は徒歩表示になることが多い。平地ならばそれでも良いが、きつい坂道だと大変だ。
ちなみにラストワンマイルとは具体的な1マイルの距離のことではなく、通信や物流において地域拠点から末端ユーザーまでの最後の通信回線や輸送網のことを指す。通信でも輸送でもここが最も手間がかかる区間なのは交通でも同じだ。
例えば東海道沿いは山ほど交通網があるが、都市部の駅から徐々に選択肢が減り最後は徒歩のみになってしまう状況をイメージしていただければお分かりだろうか。
名古屋市営バスがヒット!
今回まったく土地勘のない名古屋市天白区のドミノピザ・天白植田店で「産直ドミノマルシェ」が行われるとのことで取材した。ピザチェーン店は地域密着の宅配が基本なので、そもそも土地勘があってもどこに店舗があるのか知らないという人も多いのではないだろうか。
地図で調べると名古屋市営地下鉄鶴舞線の植田駅が最寄りになっている。アプリでは徒歩10分程度の表示が出る。しかし地形を調べてみると明らかに急な坂道だし、撮影機材を担いで歩く距離ではないと判断しバスを探した。
知らない場所では、その地域を走るバス事業者を自治体等のホームページから探して、事業者のページから路線図や時刻表を取り出す。
そんなことをしなくても、地図アプリに運よくバス停表示が出れば系統番号や系統名は分かるので、そこから地図アプリで検索を掛ける。目的地近くにバス停があるかどうかも事業者の路線図や地図アプリのバス停表示でわかる場合は、停留所名を乗り換えアプリに入力すればたいていは出てくる。
今回は名古屋市内なので、分からないまでも名古屋市営バスか名鉄バスかだろうと推測して検索すると、名古屋市営で地下鉄植田から寿荘まで2停留所を乗ればドミノピザのほぼ目の前に停車することが分かり、バスの時刻に合わせて名古屋から東山線と鶴舞線を乗り継いで植田駅に向かった。
案の定、地下鉄植田駅からはいきなり急坂で、距離にしては2停留所なので大したものではないが、実際に坂道のために1停留所で下車するお客さんもいて、バスに乗ってよかったと実感した。
産直ドミノマルシェ
ドミノ・ピザ ジャパンは、日本の農業を応援する「産直ドミノ」プロジェクトの一環として「産直ドミノマルシェ」を4店舗で実施。そのうちのひとつが「天白植田店」だったわけだ。(同店でのイベントの詳細は画像ギャラリーでもご覧いただけます)
最近では安く購入できることもり、店舗で注文する人も多く駐車場が広いのも同店の特徴だ。その一角に特設のテントを出し、『クワトロ・産直ドミノ』にも使用されている地域(北海道・静岡・兵庫・鹿児島)の産品を直売していた。
知って買いに来るお客さんや、通りがかって何かをしていると直感した人が寄っていくという光景も見られ、関心の高さがうかがえた。
本稿執筆時点での予定としては5/14(土)ー5/15(日)に福岡市の東光2丁目店で、5/28(土)ー5/29(日)に札幌市の東苗穂店で開催される。
ピザアカデミー
「ピザアカデミー」は、2000円の参加費用で子どもがピザづくり体験をする催しで、厨房に入りスタッフが作り方を教え、自分でトッピングをし、自分でオーブンに入れてオリジナルのピザを焼く。もちろん出来上がりは持ち帰ることができる。
この体験はコロナでしばらくの間、中止していたのを2年ぶりに再開した記念イベントで、開催日・店舗限定で同社が無料提供したものだ。
認定証の超豪華特典!
参加すると参加認定証が授与され、その認定証はピザ注文時にポテトフライMが何回でも無料になるフリーパスにもなっているプレミアムな認定証。子供用のキャップとエプロンもプレゼントされ、同社の広報担当者は「将来ピザを作るスタッフになってくれるといいですね」とほほ笑んだ。
なお、トッピングは何をのせても良いのだが、この日、参加した女の子はサイドメニューをピザに乗せてしまうという大人では考えつかない「禁じ手」を演じ周囲の度肝を抜いた。
スタッフは「まさかサイドメニューを乗せるとは思っていませんでしたが、組み合わせとしてはアリだと思います。これは斬新すぎます!」と子供の感性に脱帽のようだった。
またスタッフはピザを作る際の気持ちについて「こういう時期ですので、みんなで食事をする楽しさを改めてお届けしたいです」と語ってくれた。
バスはラストワンマイルの助け舟!
前述したように、駅からの最後の交通機関としてはタクシーが最も便利で早いが、バスがあるのであれば調べてうまく活用することにより安く気軽に楽に移動できるので、「仕方がないので歩くか」とあきらめる前に一度路線を調べてみることをお勧めする。
路線バスは住んでいる人にしか分からないもの、他地域から来た人には利用しにくい交通機関というイメージがあるが、コツをつかめば便利に乗りこなすことができるはずなのでぜひチャレンジしていただきたい。
投稿 【路線バス活用法】土地勘ない場所に行くなら地図アプリを信じるのは禁物!? そんな時こそバスだ は 自動車情報誌「ベストカー」 に最初に表示されました。