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ポルシェ911のレストモッド第一人者、シンガーがそのこだわりを「AからZ」になぞらえて紹介。まずはA(アルミ)からE(エンジン)までを見てみよう

| シンガー・ヴィークル・デザインはボルト1本、金属パーツの表面処理ひとつとっても、そこには多大なるこだわりが込められている |

おそらく現在販売されるクルマの中で、ここまでこだわったクルマはほかに無いだろう

さて、ポルシェ911のレストモッド第一人者であり、高い品質と芸術性を持つクルマを世に送り出していることで知られるシンガー・ヴィークル・デザイン。

現在ではその実力が認められ、ポルシェから直々にエンジンを入手できるほどにまで成長しています。

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そして今回は「シンガーA to Z」と題したコンテンツにて、シンガーの持つ特徴を自ら解説を行っており、現在はAにはじまりEまでが公開済み。

ここでその内容を見てみましょう。

シンガー・ヴィークル・デザインのA=アルミ

まずは「A」について、これは「アルミニウム」に代表されます。

このアルミニウムは主に「フューエルフラーキャップ」に見られ、もともとのフロントフェンダー内に加え、シンガーでは顧客の要望に応じてフロントフード中央に「外付け」キャップを設置していますが、表面はニッケル処理にて仕上げられ、「FUEL」の文字が入ります(特注にて独自の形状をオーダーすることもできる)。※外付けの意味はなくなってしまうが、給油時にガソリンが垂れて塗装を傷めないよう、ぼくだったら給油の都度フードを開いてガソリンを入れると思う

なお、フューエルフィラーキャップ同様、オイルフィラーキャップも(エンジンルーム内ではなく)フェンダー上に外付けでき、このキャップももちろんアルミ製。

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もちろんホイールにもアルミが使用され(センターロック構造のマグネシウム製も選べる)、ディスクとバレルのフィニッシュにはサテン、ポリッシュ、ペイントを選べる、とのこと。※美しい砲弾型ミラーもアルミ製だと思われる

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シンガー・ヴィークル・デザインのB=ブレーキ

そしてシンガーの「B」は「ブレーキのB」。

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ブレーキシステムにつてはいくつか種類があり、「アルミホイール+スチール/カーボンローター」や「マグネシウム製センターロックホイール+CCM-Rカーボンセラミックローター」といった組み合わせを選択でき、しかしいずれの場合もキャリパーは特注のモノブロック。

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ブレーキキャリパーは自由にカラーやレターを指定できるそうですが、ボディカラー同色ペイントや、ストライプ色にあわせた「PORSCHE」文字を入れることが多いように思います。

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シンガー・ヴィークル・デザインのC=クラシック

そしてシンガーのCは素材や機能ではなく、思想としての「クラシック」。

シンガーは2009年にビジネスをスタートさせていますが、その際に考えたのが「空冷911のDNAが現代に再現されたとしたら」。

これがシンガー・ヴィークル・デザインの出発点であり排他性ということになりますが、より「空冷」感を押し出すために964世代の911を「ひと世代前の」911に見せるためのディティールを取り入れており、数々のメタルパーツやフックスホイールもそういった例なのでしょうね。

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シンガー・ヴィークル・デザインのD=DLC加工

シンガーにおけるDは「DLC」つまりダイヤモンド・ライク・コーティング。

ダイヤモンド・ライク・カーボンは(アルミやチタン合金など)金属に対して採用されており、蒸気デポジションというプロセスを経てわずか数ミクロンという厚さでのコーティングが可能となりますが(人の髪は約60ミクロン)、DLCにはさまざまな利点があるといい、大きなものだと摩擦を軽減し、耐久性を向上させること。

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ハンス・メッツガー、そしてウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングとの共同にて開発された空冷エンジン(シンガーDLSに搭載)にも採用されており、ピストン等にこのコーティングを施すことで優れたレスポンスを実現し、かつ安全に(発熱が抑えられるのだと思う)9000回転にまで達することを許容する、と紹介されています。

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もちろん、直接目に触れる部分では「美観の向上」にも貢献し、シンガー・ヴィークル・デザインがリリースしている腕時計にもこの加工が採用されています。

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シンガー・ヴィークル・デザインのE=エンジン

そしてシンガーのEはもちろん「エンジン」。

通常のレストモッドだと3.8リッターもしくは4リッター空冷フラットシックスを選択でき、これは5速もしくは6速トランスミッションと組み合わせられ、駆動方式はRRもしくは4WDを選択可能。

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このほか、上述の「自社開発」による500馬力版4リッター空冷フラットシックス、さらには3.8リッター「ターボ」も利用が可能となっていますが、キャブレターやエアクリーナーボックスについても様々な選択肢が用意されているようですね。

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さらにはエンジン本体、エンジンルームの隔壁についても(キルティング仕上げのレザーなどで)美しく仕上げられていることがシンガー製ポルシェ911の一つの特徴です。

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参照:Singer Vehicle Design

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