<知の最前線/SiCウエハー加工編>
次世代パワー半導体として実用化が進む炭化ケイ素(SiC)。鉄道車両向けなどで普及し、今後は電気自動車(EV)向けでの拡大が期待される。シリコン(Si)半導体に比べて高耐圧かつ低損失、さらに耐熱性や小型化などさまざまなメリットがあるSiCだが、ダイヤモンドに次ぐ硬度を持つがゆえに、ウエハー加工の面で課題が多い。従来のCMP(化学的機械研磨)プロセスに比べ、最大約10倍の加工速度が得られるという独自の電気CMP(ECMP)プロセスの開発に取り組む立命館大学の村田順二准教授に話を聞いた。(聞き手=小谷賢吾)
<加工しにくさが課題>
- SiCの課題は何でしょうか。
「SiCはダイヤモンドに次ぐ硬度を持つため、非常に固い。そして化学的に安定しているため、耐薬品性にも優れている。これらは材料として良い特徴だが、加工の観点からみると、加工しにくい原因になっている」
- SiCのウエハー研磨の現状は。続きは本紙で
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