| 開発や生産を請け負うコーチビルダーや工場の登場によって新興ハイパーカービジネスが花盛り |
デウス・ヴィアンの限定台数は99台、価格は現在未公表
さて、先日予告していたとおり、新興ハイパーカーメーカー、デウス・オートモビルズがその第一号「ヴィアン(Vayenne)」をニューヨーク・オートショーにて発表。
このデウス・オートモビルズはオーストリアのウィーンに本社を構えており、ウィリアムズ・アドバンスド・エンジニアリングとイタルデザインとの協力を得てこのヴィアンをリリースしていますが、使用するプラットフォームはこの二社が開発した「EVX」だとアナウンスされています。
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0−100キロ加速は1.99秒
そしてこのデウス・ヴィアンの見どころは非常に多く、まずは2,230馬力を発生し、0−100km/hまでを1.99秒で加速すること、そして最高速が400km/hであること。
さらには最低地上高を12センチに設定しているので多少の段差であれば問題なく乗り越えることもでき、さらに室内には十分な収納スペースが確保されているのも見逃せない点です。
デウス・オートモビルズのデザイン責任者、エイドリアン・フィリップ・ブチュカ氏は「我々デウスのデザインは、単に見た目だけではなく、EVハイパーカーというセグメントにおいて、洗練されたデザインと機能性を、最先端のテクノロジーと融合させるという、ブランドの信条を反映したコンセプトを採用しています。この調和を表現するために、私たちはヴィアンのラインとデザインの特徴である対称性、幾何学的な配置を中心にスタイリングすることを選択しました」とコメントしています。
ちなみにフロントとリアの開口部は「無限ループ」をイメージしている、とのこと。
サイドから見るとけっこうホイールベースが長く、逆にキャビンはコンパクト。
もしかすると車体前後には大きなトランクスペースが備わるのかもしれませんね。
なお、近年はこういった新興スパーカー、新興ハイパーカーメーカーが多数登場していますが、その背景には「こういった、誰も持っていないような超高額車を欲しがる人」が増えたことが背景にあるのだと思われ、そして電動化が進んでいるということを背景に、新しくスーパーカー/ハイパーカービジネスを始める企業向けに「開発や生産を請け負う」コーチビルダーが多数名乗りをあげているという状況、そして自身のブランドを冠したクルマを発売せずに「下請け」に徹する工場が出てきていることも大きく関係していそうです(電動化ユニットの普及によって参入障壁が著しく下がった)。
そう考えると、一時は「消え去るしかなかった」コーチビルダーやデザインハウスにも生き残る道が見えてきたということになり、自動車業界が思わぬ方向に動き出した一つの事例なのかもしれません。
このデウス・ヴィアンについては2025年からの納車が可能だとされ、限定台数は99台。
価格については現在のところアナウンスがありませんが、当然ながら「数億円」といったところだと思われます。
インテリアについては「ヴィーガン素材を選択せず」持続可能な方法で生産されたレザーを使用しているといい、これもまた近年の自動車業界の流行の一つ(一時、多くのメーカーがヴィーガン内装を目指したが、ほとんどの人が見向きもせず、結局レザーに戻ってきた)。
そのほかには金属調のパーツ、そしてクリスタルなど様々な素材やフィニッシュが用いられているようですね。
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