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天正2(1574)年、奈良・東大寺の正倉院は109年ぶりの出来事を迎えていた。奈良時代に渡来したとされ、正倉院の奥に眠る天下一の香木「蘭奢待(らんじゃたい)」の切り取りだ。天皇の許可を受け正倉院の扉を開いたのは織田信長。信長は切り取った2片のうち1片を正親町(おおぎまち)天皇に献上、残る1片を…